ドント・ブリーズ 感想
ドント・ブリーズ 感想 ネタバレ有
@TOHOシネマズ みゆき座
■STAFF
監督 フェデ・アルバレス
脚本 ロド・サヤギス
フェデ・アルバレス
制作総指揮 ネイサン・カヘイン
■CAST
ロッキー ジェーン・レヴィ
アレックス ディラン・ミネット
マニー ダニエル・ゾヴァット
盲人 スティーヴン・ラング
ああああああああ怖かったあああああああああああああ!!!!!
でもめっちゃ面白かったです。怖すぎて面白かったです。
脚本もさることながらひとつひとつの演出が洗練されていて、「ゾクッ」から「うわああああああああああ」から「犬…?」まで恐ろしさよりどりみどりでした。
私はこう言ったサスペンスホラーめっちゃ苦手なので、上映中は「もういいから早く終わってくれ!」とずっと思ってました。
でもそれってほめ言葉ですよね。寿命が五年縮まりました。ありがとうございました。
伏線の張り方が非常に良かったです。
絶対映画館で観てみんなでおっさんの怖さに打ち震えてください。
■あらすじ
育児放棄の母の元で育ったロッキーは、妹と町を抜け出す資金を稼ぐため彼氏のマニー、警備会社の息子であるアレックスと共に、会社の顧客をターゲットに空き巣を繰り返していた。
盗むのは「物」だけと決めていたが、郊外に住む盲目の退役軍人が娘の交通事故で巨額の示談金を手にしている事、更にアレックスの会社の顧客であることを知ったマニーは、遂に現金を盗む計画を立てる。
初めは拒否していたアレックスであったが、好意を寄せるロッキーの為、三人で強盗を決行することとなったのだが―――。
■とにかくおっさんが怖い
娘を交通事故で亡くしてから、狂ってしまったであろう殺戮マシーンのおっさん。
視力を失い、聴覚と嗅覚が発達したため超人のごとく自宅を泥棒たちの墓場に変えていきます。
観終わってからすしざんまいでご飯を食べている時に知ったのですが、おっさんって役名ないんですね。盲人、なんですね。怖いよ。
当たり前ですが、このおっさんが盲人でなければ、ムキムキおじさんの殺戮ショーで済んだわけです。
殺戮ショーの方が怖いと思うなかれ。
盲人だからこそ、前にいるのに見つからない怖さ、見えない所にいるのに見つかる怖さ。
このハラハラドキドキが醍醐味中の醍醐味な訳です。息さえできない。ヒー。
家に侵入してすぐ、薬でおっさんを眠らせようとしたマニー。
気が付いたらスクっと上半身を起こしているおっさんの怖さよ。
そしてその薬、全く効いてないじゃん!
やはり米軍ともなると(?)、そこらへんのチンピラが使うような催眠薬では眠らないんですね。
地下室への扉を開けようとしていたところに、薬が全く効いてないおっさんが降りてきます。
銃をつきつけるマニーを一ひねりし一言。
「お前ら何人だ?」
怖いよ!!怖すぎるよ!!!!全員殺す気満々じゃねーか!!!!
マニーを解放するかと思いきや、即死させてしまうおっさん。
残る奴らを逃がさないように、家のあちこちに錠をかけまくるおっさん。
戦慄する。
盲人とは思えない超絶的な疾走感でそれを行うんですからもうなんかヤバイ。
でもちゃっかりお金の確認はするおっさん。(ちょっと可愛い)
そのせいでロッキーが暗証番号を見てしまって、「もうヤダ逃げたい」から「盗みたい」に変わってしまうんですよね。
アレックスも銃声で戻りさえしなければ―――。
現金を奪ったアレックスとロッキーは、地下室からの逃亡を試みますが、やっぱりおっさんに勘付かれて世界一怖い追いかけっこに。
そこで見つけたのは、なんと奇妙な部屋に縛られて監禁されている、おっさんの娘をひき殺してしまった女の子でした。
二人は女の子を救出するものの、外で待ち構えてたおっさんに殺されてしまいます。
女の子の亡骸を抱いて「オオ…ベイビー……ノオオオオ!」と叫ぶおっさん。
超嗅覚をもってしても、間違えて撃っちゃうことってあるんだね。(ちょっと可愛い)
そしてこの「ベイビー」の意味が、マジで赤ん坊のベイビーであることに驚愕。
「娘を殺したから、新しい赤ん坊を産んでもらう」と言う、サタンでも考えつかないような復讐をしていたのです。
そのあとの暗闇での戦闘のおっさんが、この映画の中で一番怖かったです。
夢に出てくるレベル。
格闘の末つかまってしまったロッキーに、精子を注入しようとするシーンは、もう……もう………。
しかもおっさんの精子をためていたビンにおっさんの陰毛が入っていて……あああああああああああああああああああああ…。
全然関係ないんですけど、あの精神状態の人が何をオカズに抜いたのか気になりませんか…?
この戦闘を乗り越え…
ギリギリ生きていたアレックスに助けられるロッキー。
ロッキーに自分の精子を食べさせられるおっさん。所謂食ザー。
「もう用は済んだだろ!出ていけ…!」
うわ、おっさん負けた…。てかちょっとおっさんかわいそうやん…。
と思った途端、復活してきてアレックスを撃つおっさん。
怖い!全然かわいそうじゃねえ!
この作品を通してみて、結局だれが悪いのかが全然わからないのです。
もちろん、強盗に入った三人は悪い。
殺戮マシーンのおっさんも悪い。
娘を殺してしまったのに金で解決し刑務所に入らなかった女の子もまあ悪い。
ロッキーが、この人でなし!とおっさんを蹴りまくってましたが、大義名分があったとしても、ロッキーだって人でなしは人でなしな訳ですよ…。
が、みんなここまでの仕打ちを受けることもなかったであろうに…。
■犬
おっさんが飼っている犬。この犬がマジで犬。
おっさんを一旦駆逐したであろう後、安心して地下室から出てきたアレックスとロッキー。
強張った表情で廊下を見つめる二人…。
まさか、まさか…そこにおっさんが………?
って、犬か~~~~い!!!!!!!!!!
いや怖いんですけど、犬じゃんね…。
ロッキーVS犬のシーンも長すぎでしょう。
「ドン!!!」という効果音の後に何が起こったんだ!?と思ったら、ものすごい良い姿勢で犬がボンネットの上に乗ってたのはさすがにちょっと笑ってしまった。
※参考画像
いや怖いんですけど、犬じゃんね…。
でも、この犬が死んでしまうシーンがあるのではないかと危惧していたのですが、なくて良かった~。
犬が死ぬシーンだけは特に見たくないものです。
ガンツでもとにかく犬だけ生き延びてほしいと思っていた派です。
この間見ていたNCISで犬が撃たれるシーンがあって、撃ったレギュラーキャラを嫌いになったくらいです。
■ロッキーの一人勝ち
警察に通報し、ロッキーはお金を持ち逃げしたわけですが、もしこの盗難の被害届を出してしまうと、おっさんの今までの所業をロッキーによってバラされてしまうこととなります。
おっさん的には「ベイビー」が1、「お金」が2に大事だったわけですが、結果的にどちらも失ってしい、当初からの目的を果たしたのはロッキーだけでした。
うーん、アレックスには生きていて欲しかったなあ。
父の警備会社のカギを使って強盗の手助けをすると言うのは、本当に悪いことではありますが、どう考えても「一番イイヤツ」だったのに。
まあ、好きな女の子のために死ねたから良かったんだ…と言い聞かせるしかないですね。
おめでとうロッキー!
あとちゃっかり生きてたおっさんも、だれかに子供産ませるでしょうね。怖い。
ということで、雑な感想ではありますが、いや~めっちゃ怖かった。
正直二度と見たくないです!(褒め言葉)
全然関係ないんですけど、大阪の枚方パークに「レジェンドオブルクソール」というアトラクションがありまして、めっちゃ怖い神様が「人間の匂いがする…どこだ…」と5.1サラウンドで探してくるんですが、この「うわああああ見つかっちゃうよおおお」という恐怖でそれを思い出しました。
知ってる人、いないよね…。